「春の雪」三島由紀夫


BOOK.001

「春の雪」三島由紀夫

★★★★☆


三島由紀夫作の小説4部作「豊饒の海」の第1部「春の雪」。

大正時代の貴族社会を描いた恋愛小説。


かなり前に同作の映画版を見ていて、ずっと読みたいと

思っていたのですが、何しろ三島作品は

難しいので今頃になってゆっくり読みました。


人間の心の屈折を描き切った作品で、単に純愛ものと括るには

もったいないですね。

三島作品の良さはなんといっても

美しい描写。

読むたびに同じ人間が書いたものなのかと感じます。

小説家の村上春樹が、小説には絵画的なものと音楽的なものの

2種類あると語っていました。

三島作品はまさに絵画的小説だと言えるでしょう。


恋愛作品で男女の惚れた腫れたをこれほどまでに野暮ったく書くのではなく

少し乾き気味でかつ美しく書かれたものはないでしょう。

不機嫌なディオール

世界中のディオールがみんな溶けて、バターになってしまうくらい好きだ。

0コメント

  • 1000 / 1000